上巳の節句
「ひなまつり」、上巳の節句は、3月上旬の巳の日に厄払いをするお祭りでした。
それが千年以上前に中国で旧暦3月3日に行われるようになり、平安貴族子女の人形遊びと、人形(ひとがた)による厄払いが融合して、江戸時代になり現在の人形を飾る「ひなまつり」のかたちができました。
人形(ひとがた):人のかたちをした紙で(木の場合も有り)、自分の息を吹きかけたり身体の悪い部分を撫でたりして、自分の身代わりに厄払いをさせるものです。
厄払いのために氏子さんに配る神社もあります。
ある子供の体験談
ある人が子供の頃、家で人が話す声が聞こえました。
その子は誰か家に来ていると思い、声のする部屋に入ったのですが、誰もいません。
気のせいかと思って部屋を出ると、またそこから話し出す声が聞こえるので、扉を開けて部屋をのぞくのですが、やはり誰もいません。
誰もいないなぁと扉を閉めると、また声がして、今度は「〇〇もおいでよ。」と自分の名前を呼ばれます。
再度扉を開けて部屋を見ると、確かに名前を呼ばれたのに誰もいないので、その子は怖くなってお母さんに話してみることにしました。
「おしゃべりする声がするからあの部屋を見てみたのだけれど誰もいないよ。」
と言うと、お母さんは少し間をおいて、
「そうね……、じゃあ、これを持って行ってあげなさい。」
と、その部屋に飾ってあったひな人形用に、お酒を用意して、その子に持たせました。
子供はそれを持って部屋に行き、ひな人形の前にそれを置くと、
「ありがとう。」
と言われ、そこで初めて、おしゃべりをしていたのはこのお人形たちだったのか、と分かったそうです。
山椒の感想
私はこの話が大好きです。
なぜなら怖くないから。
私が聞いた、初めての「怖くない霊体験」でした。
補足すると、この時のひな人形たちの話し声は高い声だったようで、私が聞いた再現口調では、「チップとデール」の声に近いです(わからなかったらゴメンナサイ)。
『はじめて~の~チュウ~♪』の声でもいいかもしれない。
そんなイメージです。
怖くないですよね。
子供にとってひな人形の顔はある意味怖いかもしれませんが、むしろ素敵な話です。
何より、我が子からこの話を聞いたお母様の行動が素晴らしい。
「気のせいでしょ。」なんて言う否定をしないばかりか、全肯定。
しかも冷静に。
ちなみにこのご家庭は、かなり特殊なご家族で、みなさん「過去世」が無いそうです。
家族で過去世を視てもらいに行ったら、
「あなたたちどこから来たんですか!?」
と驚かれたそうです。
こういう方もまれにいるようです。
私たち人類は、現世で修行をするために生まれてきている人がほとんどな中、指導する側として生まれる人がまれにいるとは私も本で読んだことがあったのですが、実際に会ったことはありませんでした。
私は今でもこの人たちしか知りません。
ちなみにこの方々、家柄は特殊そうでしたが、霊的なことを職業にはしていません。ごくフツーの方々です。
そんな人だからこそ、「お雛様が話しているな。」と気づき受け入れられたのかもしれませんが、このお母様のように、聞いただけでは信じがたいことでも冷静に受け入れられる度量は見習いたいです。
何でもかんでも信じて受け入れてしまうのは問題ですし、話に興味を持ちすぎると、子供の場合はファンタジーを語りだしますから、冷静に、という点が大事だとは思いますが、時々、素敵な話としてこのお雛様の話を思い出します。
余談
すべての話が余談ではあるのですが、私は子供の頃、ひな人形の「おだいりさま」の方を見て、「あ~この服が着たい。」と強烈に思っていました。
大人になって、過去世で束帯をスーツのように着ていたことが分かりました。
皆様も小さい頃の記憶をたどると、過去世のヒントが隠れていることがきっとあると思います。